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PET アミロイドイメージング

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※当院ホームページはアミロイド仮説を基本とし作成した内容になります。

近年,認知症の罹患率は増加の傾向を示しており,厚生労働省は今後の未来推計として「2025年には約700万人に達し“65歳以上の高齢者の約5人に1人”が罹患し,今後も増加する」と示されています。(https://www.mhlw.go.jp/ 厚生労働省HPより)

認知症の中でもアルツハイマー型認知症(以下,AD)はFig.1に示す様に,全認知症の中でも半数以上を占めており,前記した未来推計からもADは今後の医療・介護において,更に大きな社会的課題となることが示唆されます。また,ADの原因となるアミロイドベータ蛋白(以下,Aβ)は認知症状の発症の10年以上前より脳内に蓄積していることが分かっています。(Fig.2)

これらを背景に,ADの治療薬であるレカネマブ(Fig.3)が承認され,2023年12月20日より保険適用となりました。また,同年同日に「ADによる軽度認知症障害又は軽度の認知症が疑われる患者等に対しレカネマブ(遺伝子組み換え)製剤の投与の要否を判断する目的でアミロイドβ病理を示唆する所見確認をする場合」を条件としアミロイドPET検査が保険収載されました。このため,アミロイドPET検査はレカネマブ最適使用推進ガイドラインに準拠した医療施設で,ガイドラインの定める常勤専門医の在籍と当施設との連携施設でることが依頼の必須の条件となります。(001178607.pdf (mhlw.go.jp) :レカネマブ最適使用推進ガイドライン)

当施設ではFig.4で示す2製剤を用いて「アミロイドPETイメージング剤の適正使用ガイドライン」に遵守し検査を実施します。Fig.5に各製剤の陽性画像・陰性画像を示します。

一般的健全な脳は,Aβの分解酵素(ネプリライシン,インスリン分解酵素)により脳内から排泄されAβが脳内に蓄積し続けることはないと言われています。しかし,AD患者の脳は,何らかの原因により分解酵素の減少・作用不全がおこりAβが脳内に蓄積します。その経過は,Aβモノマー同士が結合し,Aβオリゴマー やAβプロトフィブリルを形成→ Aβフィブリル(Aβ線維化)→ 老人斑と,水溶性のモノマーやプロトフィブリルより結合を繰り返し,不溶性の繊維物質へと変化するとい言われています。最終的に老人斑が大脳皮質神経細胞外に蓄積し,脳神経繊維の不活性・壊死が発生した結果として認知機能を障害し,この老人班がADの原因であるとした仮説がアミロイド仮説です。アミロイドPET検査は,老人班密度を画像化することができる検査であり,レカネマブの要否判定として,脊髄液検査(CSF Aβ42/40)もAβの蓄積の判定に用いられますが,PET検査の最大のメリットは,老人班の蓄積部の同定が可視化可能という点が最も大きいところであると考えます。

検査プロトコルについて

アミロイドPET検査は,使用する製剤により検定時間の放射能量や待機時間,検査時間は定められております。

(アミロイドイメージング剤を用いた脳PET撮像の標準プロトコル:「アミロイドイメージング剤を用いた脳PET撮像の標準的プロトコール公開版第5版」の公表 – 日本核医学会公式サイト – 日本核医学会公式サイトへようこそ (jsnm.org)

当施設で使用予定としている製剤においての検査プロトコルを以下に示します。

※検査製剤により,検査時間が30分と長時間になります。患者様の容体,認知症以外の背景疾患において,検査が十分に行えない可能性が疑われる場合は予約時にご相談ください。

詳しくは,HP内のアミロイドPET予約表または001178607.pdf (mhlw.go.jp)を参照ください。

検査流れ

検査料について

脳アミロイドPET検査金額
保険診療(3割負担)約45,000円
保険診療(2割負担)約30,000円
保険診療(1割負担)約15,000円
保険診療忘れ(10割負担)約150,000円

★アミロイドイメージングに用いるPET製剤は,薬材料のみで約10万円と,とても高価です。このため当日のキャンセル(検査中のキャンセルも含む)が発生した場合,この薬材料を患者様にご負担いただきます。

また,健康保険証をお忘れの場合は約15万円程度ご負担になります。
検査内容,同意書に記載事項を患者様に十分ご説明いただきますようお願いいたします。

 アミロイドPETの依頼書・同意書は こちら